高サブP、Polaris参戦へ「攻撃力を強化した"殺し"のあるグラップリングを見ていただけたら」
高サブP、Polaris参戦へ「攻撃力を強化した"殺し"のあるグラップリングを見ていただけたら」
Polaris 31
2025年2月8日(現地時間)、イギリスのドンカスター・ドームで行われるグラップリングイベント「POLARIS 31」に高橋“SUBMISSION”雄己(和術慧舟會HEARTS)の参戦が決定した。
2022年6月の「Polaris 20」以来、2年8カ月ぶりとなる高橋のPolaris登場。すでにバンタム級(-61.2kg)のタイトル獲りを宣言しており、選手としての活躍にも注目と言えよう。
最近では、LEVEL-Gのプロデューサー=高サブPとしてお馴染みになりつつあった高橋に、Polaris参戦の経緯や意気込みを尋ねた。
――高サブP、ご無沙汰しています!今回はPじゃなくて選手としてインタビューをさせて下さい。
高橋:確かに、Jiu Jitsu NERDさんに選手としてインタビューしてもらうのは、初めてかも(笑)
――まずは、Polarisの参戦の経緯を教えて下さい。
高橋:Polarisのプロモーターと日本で顔を合わせる機会があり、「そろそろ次の試合を組もうか」という話になりました。
最初は「今のユウキの適正体重(-61kg)だと試合が組みづらい。-70kgでアシュリー・ウィリアムスかサム・マクナリーとやらないか?」という話になってました。
ビッグネームとの打診の裏には、「Polaris 20」で自分がトミー・イィプに勝ったことを高く評価してくれているところがあったみたいなのですが、-70kgという階級設定は自分にとってかなりの肉体改造を要するので若干悩んでおり。
ただ、世界的なビッグネームとのマッチアップへの好奇心が抑えられず、-70kgでマッチメイク進めて欲しいと答えました。
しかし、栄養士とかも付けて本格的な増量に着手し始めた頃に「-61kgで組めそうだけどどう? もう体重増やしちゃったかい?」みたいに連絡がきて。
――なんか、とても軽い感じで...(笑)
高橋:もう完全にアシュリーの気分になっちゃっていたので、また若干悩みましたが、自分が本格的にワールドクラスの舞台でパフォーマンスを出すならば61kgがベストであること、いま61kgのPolarisの王座が空位になっているこから、61kgでオファーを受けました。
――対戦相手は決まっているのですか?
高橋:これからPolaris公式から対戦カードのアナウンスがあると思います。日本で知名度のある選手ではないですが、すごく技術のある良い選手です。しっかり勝ってその先に、日本人史上初のPolaris世界王座奪取へ繋げます。
――ここまで、どのような練習をしてきたのか。あるいは、試合までしていく予定でしょうか。
高橋:ルールに則して極めに繋がる動きを深掘りする時間を増やしています。基本的に練習は信頼できる技術を持った練習パートナーとマンツーマンで行っていて、日替わりで自分の中の課題別に練習相手を選んでいます。
スクランブル強い人、足関上手い人、パス練習用のガード上手い人…、など週を通して自分の課題に向き合えるように練習相手を選んでシチュエーションスパーを行っていて、それに加えて、練ったものが競り合いの中で使えるかを試すために須藤拓真さんや石黒翔也さんなど近めの階級の今のトップ選手と強度高めのスパーを週2~3でやる感じです。
――充実感が伝わってきます。
高橋:EBIルールの試合の前には、風間敏臣さんや平田直樹さんなど自分より体格の大きいMMAグラップラーとバックのシチュエーションスパーを多くしたり、ADCCルールの前には大学の友人でレスリングエリートの時田隆盛(パンクラスフライ級)と立ち技をする時間を増やしたりしているのですが、今回はサブミッションオンリーなので寝技とサブミッションの攻防に長けた人との練習の割合が多くなってます。
須藤さんはじめ、LEVEL-Gのプロトライアウト戦を勝った橋本敦貴、喜田隼人さんなどとも頻繁にドリルやスパーを行ってます。
――2年8カ月ぶりのPolaris参戦ですが、当時と違う点、レベルアップしている点はどのようなところでしょうか?
高橋:俺のサブミッションの二つ名のイメージって内ヒールだと思うのですが、ヒールのディフェンスの水準がグッと上がって中々一本勝ち出来ない感覚のある時期がしばらく続いていました。
実際、CJJ WORLDSでの勝ち星や前回のPolarisで勝った時、FINISHERSでチャンピオンになった時、強豪との試合は延長や判定での勝利ばかりでした。
ただ、ここ数ヶ月の練習の中で身に付けたもので大きく攻め方のバリエーションが広がり、そこを脱したと思っています。試合なので、極めに拘るというより勝ちに拘る試合をすると思いますが、その中で更に攻撃力を強化した「殺し」のあるグラップリングを見ていただけたら幸いです。
――今日はありがとうございました。期待しています。