KIT出場のクレバー・ルシアーノ「来年は息子と一緒に試合に出たい」
KIT出場のクレバー・ルシアーノ「来年は息子と一緒に試合に出たい」
Interview
無観客&配信大会「買取大吉 presents KIT8」に初参戦し、高谷聡に見事な完封勝利をしたクレバー・ルシアーノ。
クレバーは大会後も日本に滞在し、試合に合わせて来日した家族と共に日本を満喫していた様子だ。
先週末には神奈川・埼玉・東京の3都市でセミナーツアーも行い、盛況だったとのこと。
家族を伴っての観光ツアーでは都内のみならず、静岡まで足を伸ばして富士山を見に行ったりしていたようだ。
そんなクレバーに試合のことや日本でのあれこれを聞いてみた。
「来年は息子と一緒に試合に出たい」
──ハーイ、クレバー。試合に観光にセミナーにと大忙しの様子ですね。
クレバー:ああ、今回のジャパンツアーは2週間ほど日本にいたから満喫できたよ。なんせ5年ぶりの来日だったから、やりたいこともたくさんあったんだ。大好きな日本で戻ってくることができてハッピーだったよ。
──ではまず最初にKITの試合のことから聞かせてください。
クレバー:KITはサブオンリーマッチだからサブミットを狙っていたけど相手のガードが固くて難しかった。グリップも強くて今日的だったね。さすがは柔道とサンボのチャンピオンだった。試合内容には満足しているけどサブミットできなかったのは心残りだね。
──試合を見た人たちからは、素晴らしい試合ぶりだったと感想を頂いてます。
クレバー:ホントかい?それは嬉しいね。今回の試合はなるべく自分から動いて展開を作っていくことを意識していたよ。自分から動いて相手を動かし、スキを作って極めにいく作戦だったんだけど、相手のカタい防御に阻まれて極めるチャンスを作れなかったよ。まあ仕方ない。やるだけのことはやったよ。
──控室では同じ部屋だったジェイク・マッケンジーとも意気投合したそうですね。
クレバー:ああ、そうなんだ。一緒にウォームアップしたり雑談したりして楽しいひと時だった。ジェイクはぜひカナダに来てセミナーして欲しいっていうから、近いうちにカナダに行くつもりだよ。
──いいですね。KITで知り合って、交流が生まれるのは嬉しいことです。大会の後はどんなとこに行ってたんですか?
クレバー:家族と合流してからは観光三昧だったね。毎日あちこちに行ってたよ。新幹線で静岡まで行ってマウント・フジも見てきたし、講道館にも行った。あとはファミリーの付き添いでショッピングだ。、、、しかしなんで女ってのはあんなにショッピングが好きなのかね。毎日毎日あちこちで散財しまくって大変だったよ。
──女性はどこも同じなんですね(笑)。先週末のセミナーはどうでしたか?
クレバー:平日開催だった神奈川のセミナーは参加者が少なかったけど、その分みんなの動きをゆっくり見れたし、参加者には良かったんじゃないかな?埼玉と東京のセミナーはたくさんの人たちとテクニックをシェアできてよかったよ。そのセミナーで今回の試合のエージェントもやってくれたユージ(一心柔術代表・後藤悠司)とイサム(ポゴナクラブジム埼玉代表・杉内勇)に3段を、そしてイサムのワイフのユキ(杉内由紀)に1段を授与したよ。ユージは日本におけるクレバー柔術アソシエーションを取りまとめてくれてて、イサムも滞在中には何度も来てくれて一緒の時間を過ごしたファミリーだよ。
──コロナ禍が明けてこうやって以前のように来年してアソシエーションのみんなと交流できるのは素晴らしいですね。
クレバー:ああ、そうだね。あとPRIDEのスターだったタカダサン(髙田延彦)とも練習したんだ。彼はいま熱心に柔術をやっていて、毎週プライベートレッスンを受けてるそうだね。あれだけのスター選手だったタカダサンがドーギを着て柔術を学んでるのは謙虚だし尊敬すべきことだよね。タカダサンとも出会えたのはよかったな。そんなジャパンはホントに大好きだから、できることなら毎年来たいと思ってるんだ。それに今年にまた日本に来るよ。
──え、そうなんですか?何しに?
クレバー:ユージのウェディングパーティが10月にあるんだよ。それに出席するためにまた来るんだ。
──年内に再来日の予定があるんですね。
クレバー:もちろん来年も日本に来るつもりだ。そのときはまたKITに出たい。次は息子も一緒に出して欲しいと思ってるんだ。
──長男のロッコはいまブラジルで柔術修行中と聞きました。
クレバー:ああ、そうなんだよ。いま紫帯だけど、一生懸命に練習してるようだから、どんどん強くなってるはずだ。5月にはブラジルに行ってブラジレイロに出るから、そのときに実際に肌を合わせてどれだけ成長したか確認するよ。楽しみだね。
──帰国後にはまたすぐに大会に出るそうですね。
クレバー:そのつもりだ。帰国してすぐにIBJJFのロサンゼルスオープンに出る。ギとノーギの両方ともだ。そして来月にはフロリダに行ってパンナムにも出る。あとは8月にラスベガスでワールドマスターだな。
──そんなにたくさんの試合の予定があるんですね。
クレバー:試合は大好きだ。チャレンジする目標があると練習にも気合いが入るよ。
──ワールドマスターの後に赤黒帯=コラルベルトの授与セレモニーもあるとか。
クレバー:そうなんだ。いまホイラー・グレイシーのスケジュールを確認中で、たぶん10月に授与セレモニーになると思う。今年は結構たくさんのコラルベルトが誕生したよね。こないだはゴルドとソネカがコラルベルトになった。来年はレオジーニョやフランジーニャ、サウロにビニ、アラン・ゴエスもコラルベルトになる。同世代の黒帯たちがいまも柔術を続けていて、ほぼ同じ時期にコラルベルト昇格するのは嬉しいことだよ。
──では来年も再来日してKITにコラルベルトを巻いて出場してもらえますか?
クレバー:もちろんそのつもりだ。ただこのクソ寒い時期に大会をやるのは勘弁してくれ。ブラジルで生まれ、いまはカリフォルニア在住だから、こんな寒さは体験したことがないよ。この寒さはキツ過ぎる。ホントに死ぬかと思うぐらい寒い!もうこりごりだ。
──そんなこと言わずにまた来年もよろしくお願いしますよ。たぶん2月か3月にやると思うので。
クレバー:うーん、考えておくよ。でもホントに寒いのはイヤだなァ。
日本滞在中はクレバーアソシエーションの一心柔術代表・後藤悠司氏がクレバーのアテンド役を務めた。
「KIT8」では高谷聡を相手に日米レジェンド対決を行い見事にレフェリー判定勝利。
試合に合わせて家族も来日。パブリックビューイングで観戦し、試合後に合流して盛り上がっていた。
対戦相手の高谷聡とも試合後に健闘を称え合っていた。
大会の控室ではジェイク・マッケンジーとも交流し、意気投合とのこと。近々カナダに行く予定もあるという。
試合後は完全に観光モード。静岡県の三島まで足を延ばし、富士山見学にも行ったそうだ。
ブラジル生まれでカリフォルニア在住のクレバーは寒さが大の苦手。外出の際は厚着をしてマフラーで顔まで覆って防寒対策ばっちり。
神奈川・埼玉・東京の3か所で行ったセミナーツアーは盛況。アソシエーションの門下生たちにテクニックを伝授。
セミナーでは過去にMMAで対戦した大石真丈とも再会、旧交を温めていた。
MMA引退後は柔術の練習に励んでいる髙田延彦氏とも練習。「タカダサンはデカくて強いヨ!」と太鼓判。
観光では講道館にも訪れた。老若男女が大勢で練習してる姿に驚嘆。「またすぐ日本に戻ってくる!」というクレバー。いまから再来日が楽しみだ。