井手智朗に訊くKITトーナメント、1回戦=横山大鋳戦の勝負の分かれ目は?
井手智朗に訊くKITトーナメント、1回戦=横山大鋳戦の勝負の分かれ目は?
買取大吉 presents KIT9
7月28日(日)、都内某所で行われる「買取大吉 presents KIT9」の開催まで残り5日となった。
今大会の目玉となるのは、国内選りすぐりの軽量級メンバーによる61kg・賞金30万円トーナメントである。
Jiu Jitsu NERDでは、トーナメント出場全選手のインタビューを行っており、そのラストを飾るのは、今年のIBJJF世界選手権に初参戦を果たした井手智朗(X-TREME柔術アカデミー)だ。
先のアジア選手権で負傷した高杉魁の代わりに参戦が決定した井手は、国内トップレベルの軽量級柔術家の一人であり、今大会の一回戦では、過去に対戦経験があり同じく軽量級トップの一角、スウェルズ柔術ジム・横山大鋳とのマッチアップが予定されている。
大会を目前に、出場が決まった経緯やコンディション&モチベーション、対戦相手のことなど、井手に話を訊くことができた。
――まずは初出場となった今年の世界選手権を振り返って、どのような手応えや所感を持っていますか?
井手:世界選手権は、かなり良いコンディションで臨むことができましたが、初戦で今回3位入賞したアンドリュー・ソアレス選手に2-5で敗れました。異常なグリップ力を活かしたラペラ技術を主体に戦う選手だったのですが、序盤につくられたワームガードをきっかけに終盤まで試合をコントロールされて完封負けといえる内容でした。
自分の長所を活かしたスタイルを持つことの重要性を感じ、技術・戦略面で学びの多い試合でした。また、相手選手はIBJJFの大会だけでなくAJPの試合にもよく出ていて、実戦経験の差も感じました。
――そうでしたか。では、先のアジア選手権はいかがでしょうか?
井手:アジア選手権は、去年の準優勝を超えて優勝する気持ちで臨んだのですが、表彰台にも上がれなかったことを残念に思います。何がダメだったのかはわかっていて、すぐに修正可能だと思ってるので、そこまでネガティブにはなってないです。
どちらも結果としては厳しいですが、内容を見ると自分の柔術は着実に良くなってきていると感じています。今までは全局面を満遍なく練習してきて、穴は少ないけど尖りも少ない選手になっていました。今後は自分の長所を伸ばす方向に力を入れることで、もっと強くなれると思っています。
――今回、KIT 61kgトーナメントの話が来た時、率直にどのように感じましたか?
井手:話がきたのはアジアの1週間後で、KITの3週間前でした。
元々別の予定を入れていたことと、7月は仕事の都合で練習量が減ることは避けられなかったので正直迷いました。
ただ、ワールドとアジアを経てもっと実戦経験が必要だと思っていたこと、かつ、今回の出場者は階級が近くて強い選手が揃っていたので、自分にとって必ずプラスの経験になると思い出場を決めました。
予定調整に協力してくださった方々には感謝です。
――アジア選手権後、コンディションやモチベーションはいかがでしょうか?
井手:モチベーションは落ちていません。秋冬に出ようと思っている大会が既にいくつかあるので、そこに照準を合わせるつもりです。まだ出場ポイントは足りていませんが、来年の世界選手権も視野に入れています。
コンディションは、アジアが終わってすぐに仕事での海外出張が続いて、練習があまりできなかったり、疲労が残っていたりで、まだそこまで良くないです。
ただ、着込み61kgは僕にとってベスト体重だと思っているので、本番までに必ず仕上げます。
――井手選手にとって、KITルールとの相性はどのように感じていますか?
井手:勝ち負けの相性だと、どちらとも言えないです。僕は極めが特別強くなく、極められることもほとんどないので、本戦での決着よりも延長戦での勝負になる可能性が高いと思います。プロマッチ向きではないかもしれません(笑)。
ただし、最近はサブミッションにも自信がついてきました。試合で極めて、もっと自信をつけたいです。
――KIT第1回大会では、茶帯で丹羽飛龍選手と戦い、KIT5では67kgトーナメントにも出場しています。過去2戦はどのような試合でしたか?
井手:過去の2戦は、正直に言ってあまり自信を持って臨めなかったです。そのせいか、2戦ともあまり良くない負け方をしてしまいました。
それに比べたら今回は自信を持って臨めそうです。階級がベストだからというのもありますが、当時に比べて自分の柔術が格段に良くなっていると信じているからです。
――今大会の組み合わせについて、まずはトーナメント表を見た率直な感想を教えてください。
井手:視聴者目線で初戦から勝敗が予想しにくい良い組み合わせだなと思いました(笑)。
――初戦は過去に対戦経験がある横山選手です。横山選手の印象と、KITルールで戦うにあたってのキーポイントを教えてください。
井手:ガードが上手くて、グリップが強くて、三角絞めなどのサブミッションもある選手です。
6年前の対戦後も何度か練習をしたことがあるのですが、今回は久しぶりに組むことになるので、お互いが知らない上澄みの部分が勝負を分けるのかなと思います。
ポイントゲームだと膠着する可能性が高いですが、KITルールは本戦でポイントを意識しなくていい分、リスクを取ったアグレッシブな戦いができるので、きっと面白い試合になると思います。
――話は変わりますが、今後スポットながら、カルペディエム渋谷で教える機会ができるそうですね。所属は エクストリーム柔術アカデミーのままとのことですが、どのような経緯で決まったのでしょうか? また指導にあたって意気込みなどあれば教えてください。
井手:カルぺディエム渋谷代表の木村さんが元チームメイトで、2年ほどエクストリームに所属していた方なんです。木村さんから「スポットで入れる日はないか」という依頼があり、仕事や家庭、自分の練習のことを考えると週1が限度なのですが、誰かに教えることで自分の技術への理解も深まるので、指導経験があまりない自分にとってもプラスになると思って受けました。
参加者の方にとってプラスになる良い指導ができるように頑張ります!
――ありがとうございました。KITでのご活躍をお祈りしております!
「買取大吉 presents KIT9」
日程:2024年7/28(日) 13:00試合開始予定会場:都内某所※オンラインPPVにてライブ配信
【視聴チケットは5種類】
◆前売券 3,000円(7/26 23:59まで)
◆前日券 3,300円(7/27 のみ)
◆当日券 3,500円(7/28 ~ 8/4 15:59まで)
◆選手応援券 5,000円(~ 8/4 15:59まで)
応援選手への投げ銭が含まれた視聴チケットです。上記3券よりも5倍額の投げ銭になります。応援する選手名をチケット購入時のアンケートフォームにご記入ください(必須)。
◆パブリックビューイング券 9,000円(~ 8/4 15:59まで)道場や飲食店でのグループ視聴にご活用ください。視聴人数の制限はありません。
【選手への応援メッセージ】
チケット購入時のアンケートフォームに応援選手(1選手のみ)とメッセージをどうぞ! チケット売上の一部がその選手に還元されます。メッセージは選手にお伝えします。複数選手記入の場合は無効となります ※選手応援券の購入以外は無回答でも構いません。