KIT連続参戦中のソン・ウォンジェ「I LOVE KITルール」
KIT連続参戦中のソン・ウォンジェ「I LOVE KITルール」
KIT10
2025年2月23日(日)、新百合21ホールで初の有観客大会を開催する「KIT10」。
いまKITにレギュラー参戦中のソン・ウォンジェ(VICTOR ACADEMY)はKIT7が初出場だった。
自らDMを送って売り込んできてKITデビューを果たすと、プロシューターの伊集龍皇から鮮烈な一本勝ち。
その後もKIT8、KIT9と連続参戦して現在3連勝中の負けなしの戦績を誇る。
そして当然のようにKIT10にも参戦が決まり、4連勝を狙っている。
いまや韓国人ながらKITの常連選手となっているソンの日本初インタビューを紹介する。
──まず最初に近々の試合だったJBJJF全日本でのことを聞きます。試合はどうでしたか?
ソン:JBJJF全日本には初出場でした。とてもレベルの高い大会でしたね。
──日本で出た大会で茶帯での試合は初めてでしたよね。その前はIBJJFアジアで試合をして紫帯フェザーで優勝していました。
ソン:そうですね。その後に茶帯になりました。そしてオーストラリアで開催されたIBJJFパンパシフィックにも出場しています。
──そうなんですね。パンパシではどんな戦績でしたか?
ソン:茶帯ライトで3位でした。
──茶帯デビュー戦で3位入賞は悪くない戦績と思います。
ソン:そしてJBJJF全日本の前の週には韓国で開催された賞金トーナメントにも出ました。その大会は茶帯と黒帯の合同トーナメントで、日本からは森戸新士とグラント・ボグダノフが出ていました。グラントはヘビー級で優勝し、森戸はライト級で準優勝でしたね。
──あなたはどうだったんですか?
ソン:1回戦は勝ったんですが準決勝では"ハリケーン"の異名を持つ黒帯のヨン・スンジョと対戦し、1アドバンテージ差で負けました。ヨン・スンジョは過去にAOJのジョナタ・アウヴェスにも勝ってる強豪です。負けたんですけど、とても拮抗した試合ができたので満足しています。その翌週にJBJJF全日本に出ました。JBJJF全日本でも優勝はできなかったんですが、また来年に再挑戦したいと思っています。
──JBJJF全日本の決勝戦の相手は日本人の斉藤晶(INFIGHT JAPAN)でした。対戦してみてどうでしたか?ガードワークが巧い選手として知られています。
ソン:とても強かったですね。でも相手がどうだったというより自分自身のミスが原因で負けたと思っています。
──ですがJBJJF全日本で準優勝はいい結果ではないでしょうか。
ソン:そうですね。初めてのJBJJF全日本だったですしね。
JBJJF全日本に茶帯で初出場しライトで準優勝。茶帯1年目でこの戦績は上々だろう。
──IBJJFパンパシフィックで3位、JBJJF全日本で準優勝。茶帯になったばかりで、この戦績はいいと思います。茶帯になってからなにか変わった部分はありますか?
ソン:まず試合時間が8分になりましたよね。そして技術的なレベルも高くなっていると感じています。
──茶帯になるとフットロック以外の足関節技が解禁になります。これについてはどう考えてますか?
ソン:これはいいことですね。今年のムンジアルでは足関節技を仕掛けた際に反則を取られて負けてしまったんです。内側に回っても外側に回っても大丈夫だし、ヒザ十字を仕掛けることもできるからいいですね。
──足関節が得意になったのはいつからですか?
ソン:白帯の頃からです。YouTubeで動画を見ていて、いいテクニックだと思って練習していました。それから得意になっていきました。
──足関節技の中で得意なものはありますか?
ソン:ストレートフットロックが得意ですね。あと50/50からのアンクルロックも好きです。それらがお気に入りのサブミッションです。
──あなたは過去にKITで3試合していて全勝中です。この中で思い出に残っている試合はありますか?
ソン:最初に出た大会が印象深いですね。KIT7での伊集龍皇戦です。
──伊集龍皇はMMAファイターで、若く勢いのある選手でした。
ソン:そうですね。その後にKIT8で熊田堅信とも戦ってフットロックで一本勝ちでした。そして前回のKIT9では永尾澪と対戦して、ゴールデンスコアでスイープしての勝利でしたが、防御がうまくて極めきれませんでした。彼はJBJJF全日本の紫帯フェザーで優勝してましたね。
初参戦した「KIT7」ではフットロックで一本勝ち。続く「KIT8」でも足関で一本勝ちしており、ソン=フットロックのイメージが強い。
──次回大会ではどんな相手と戦いたいですか?
ソン:まだ思いつかないですね。誰でもいいです。黒帯が相手でも構わないですし。韓国の大会では黒帯ともたくさん戦ってきてますからね。誰が相手でも問題ないですよ。
──体重も問題ない?
ソン:いや、それはちょっと問題ですね。あんまり重いのはちょっと難しいです(苦笑)。
──あなたはフェザーとライトで戦っていますが、次のKITではフェザーとライト、どちらがいいんですか?IBJJFアジアではフェザーで、JBJJF全日本ではライトで試合をしていました。
ソン:そうですね、フェザーがいいと思っています。自分はフェザーが適正体重と考えてます。ライトだと力の強さを感じますね。グリップが強くて切れなかったりして動けなくなったりしました。
──KITは前日計量なのでフェザーでも問題なさそうですね。普段はフェザーに出るときはどれぐらい減量するんですか?
ソン:だいたい6~7kgですね。
──結構落とすんですね。これまでのKITではライトで試合していたんで、初めてのフェザーでの試合になりますね。KITルールのいい点はどこですか?本戦がサブオンリーで延長戦がゴールデンスコアです。
ソン:サブオンリーのルールは好きですね。極めが得意なのでやりやすいです。自分にとってはベストなルールといえるでしょう。
──ではKITルールでイヤな点はありますか?
ソン:なんにもないです。KITルールは大好きですよ。I LOVE KITルールですね。
──いま韓国から多くの売り込みが来てるんです。韓国でKITはどのように知られていますか?
ソン:いいことですね。韓国ではファイトマネーが出るようなプロマッチは多くないです。だから多くの韓国の選手たちが自分にもコンタクトしてきていますよ。どうやったらKITに出れるのか?って聞いてきています。
──でもKITもたいした金額は払えてないので申し訳なく思っています。
ソン:いえいえ、大丈夫ですよ。
──次回大会もスポンサーを探して、資金を調達できるように頑張ります。
ソン:ありがとうございます(笑)。
──では最後に試合に向けての意気込みをお願いします。
ソン:もちろんサブミッションでの一本勝ちを狙っていきますよ。負けたくないですし、準備をしっかりして挑みたいと思います。また会いましょう。
プロ柔術 「KIT10」
日程:2025年2月23日(日)
会場:新百合21ホール
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