世界のトップブランド「KINGZ」、そのヒストリーとは? ブルーノ・マンドゥルーカ
世界のトップブランド「KINGZ」、そのヒストリーとは? ブルーノ・マンドゥルーカ
新春スペシャルインタビュー
いまや世界のトップブランドとなったKINGZ。
アメリカ・カリフォルニアのサンディエゴに本社があり、ウェアハウスを兼ねたショップ「FIGHTERS MARKET」を持ち、ここから世界中にオンラインで販売している。
日本には正規代理店のKINGZ JAPANがあり、この日本代理店もスタートから早5年が経過し、順調に売り上げを伸ばしているという。
今回はこのKINGZの本社オフィスを訪ね、社長であるブルーノ・マンドゥルーカ氏にインタビュー、知られざるKINGZのヒストリーを聞いてきた。
ブルーノ・マンドゥルーカ
──多忙の中、インタビューを快諾して頂きありがとうございます。このオフィスは過去に訪ねたときとは違う場所ですね。
ブルーノ:そうなんだ。つい最近オフィスを移転したんだよ。前のところは手狭になっていたからね。しかし、アポなしでいきなり訪ねてくるんだから驚いたよ。たまたまオフィスにいたからいいけど、いつもオフィスにいるとは限らないから、次回からは事前に連絡してくれたら時間を作るよ。
──すいません、たまたまサンディエゴに来るタイミングがあったからショップに寄らせて頂いたんです。ショップとオフィス、バックヤードと、すぐ近くにあって便利ですね。
ブルーノ:ありがとう。サンディエゴに移ってきたのは2014年だったね。ちょうどアンドレ・ガウヴァオンがATOSをオープンしたのと同じぐらいのときだったよ。それ以前はカナダでFIGHTERS MARKETというオンラインショップをやっていたんだ。
──いまのショップもFIGHTERS MARKETという名前ですね。カナダがスタートだったんですね。
ブルーノ:そうなんだ。私はブラジル人で90年代から柔術をやっていたんだけど、奥さんがカナダ人だったから、カナダに移住したんだ。で、カナダでも柔術を続けていたんだけど、当時のカナダは柔術衣を買うのも難しくてね。ブラジルやアメリカに注文しないと何も買えない状況だったんだよ。だからカナダでオンラインショップをオープンして、柔術衣やラッシュガード、帯などを仕入れて販売していたんだ。2008年のことだよ。
──カナダで始まったFIGHTERS MARKETが、サンディエゴに移ってきて何か変わったことはありましたか?
ブルーノ:FIGHTERS MARKETはいろいろなブランドを扱っていたんだ。頭やコラル、ブルカンにケイコなどなどだね。で、最初はそれら輸入したブランドのものを販売していたんだけど、ショップのオリジナルブランドとしてKINGZを立ち上げたんだ。そして昔からの友人だったアンドレ・ガウヴァオンがATOSをオープンして、KINGSのスポンサーアスリートとなり、アメリカでも一気にKINGZの知名度が上がったんだ。
──ちょうどいいタイミングでFIGHTERS MARKETのアメリカ進出とアンドレのATOSのオープンが重なっていたんですね。
ブルーノ:そうだ。それからKINGZはどんどん大きくなっていき、レアンドロ・ロやブルーノ・マルファシーニなどムンジアルのチャンピオンたちがどんどんKINGZのスポンサーアスリートに加わっていった。いまでは数多くのムンジアル王者クラスの選手たちをスポンサーしてるから大所帯になったよ。
──そうですね。いまはAOJをチーム丸ごと抱えてるし、タイナン・ダルプラやコール・アバテ、フネグラ姉妹などもKINGZのスポンサーアスリートになってます。
ブルーノ:コールは黒帯になる前からKINGZのスポンサーアスリートとして迎えているんだ。KINGZは黒帯だけでなく色帯のスポンサーアスリートにもサラリーを支払っているんだ。素晴らしいアスリートにはそれ相応の待遇を受けるべきだと考えているからね。
──素晴らしいです。いま日本でもKINGZの人気がとても上がっています。
ブルーノ:KINGZの日本代理店をやってくれているアサダとメリーナの夫婦はとてもうまくやってくれているね。いろんな大会で物販ブースを出して、日本のアスリートともいい関係を築いているようだ。KINGZ JAPANはまだまだ日本で大きくなっていくだろうと確信しているよ。
──ブルーノもかつては日本によく来ていて、試合にも出てましたよね。
ブルーノ:そうなんだ。IBJJFアジアなどで試合をしたことがあるよ。最近は忙しいから試合には出てないけど、練習は欠かさずしている。また日本に行って試合に出れたらいいね。その機会を楽しみにしているよ。
──今日はいろいろな話ができて興味深かったです。ありがとうございました。
ブルーノ:こちらこそありがとう。またサンディエゴに来たらいつでも訪ねてきて欲しい。歓迎するよ。
サンディエゴにあるFIGHTERS MARKET。ここがKINGZのショップとなっている。
中に入るとKINGZはもちろんのこと、その他のブランドも取り扱いがある。
やはり一番人気はKINGZで、バリエーション豊かなKINGZのアイテムが所狭しと並んでいた。
数多いKINGZのスポンサーアスリートの中でも一番人気だった故レアンドロ・ロのグッズは死後もなお新作がリリースされており、収益は故人の家族に送られているという。