ワールドマスターから連戦、JEWELS出場の村上彩「柔術の経験を活かす」
ワールドマスターから連戦、JEWELS出場の村上彩「柔術の経験を活かす」
IBJJF WORLD MASTER 2024 / DEEP JEWELS 46
アメリカ・ラスベガスで開催された、IBJJF「ワールドマスター2024」が幕を閉じた。
女子マスター1黒帯ルースターに出場した村上彩は、初戦で敗れ3位という結果に終わったが、休む間もなく大会から約1週間後の9月8日(日)にMMA(DEEP JEWELS 46)の試合が控えている。
ハードスケジュールで連戦を決めた村上だが、その口からは「気持ち的には全然問題ない」「試合間隔が近くていい」「柔術の経験を活かす」などポジティブな言葉が飛び出した。
帰国直前の村上にラスベガスで行ったインタビューは以下の通りだ。
――まず、ワールドマスターに出場しようと思ったきっかけを教えてください。
村上:本当は去年出たかったんですけど、去年はMMAの試合が先に決まっていて出れなかったんです。今年は、去年から出るって決めてたんで出ることにしました。
――今年、柔術の試合に多く出場していますけど、柔術の試合に出ることで変わった点などはありますか?
村上:MMAと柔術は試合の感覚が違うんですけど、試合慣れっていうところではいっぱい出たほうがいいと思っています。
――今回初めてワールドマスターに参戦しましたが、いかがでしたか?
村上:そんなにめちゃくちゃ緊張はしなかったんですけど、いつも通りの動きをやろうかなと思って。実際、普段やっている通りの動きになって、やってることはできたんですけど、詰めが甘いところはその通りになった。
でも、試合の展開。ポイントを意識してないところが出たのでもうちょっと試合に慣れたいなっていう感じですね。
――結果は初戦で敗れ、3位という結果でした。
村上:人数が少ないのであるあるだと思うんですけど、一応、メダルもらったっていうのは嬉しいっていう感じです。ただ、勝ってないから。何もやってないってことはないけど、ワールドマスター、ラスベガスだし遠いし、お金もかかるんだけど、調整できたことに関してはよかったなと思います。
――今回ルースターで出場するにはどのくらいの減量があったのでしょうか?
村上:5、6キロですね。あんまり長期間でやるのはしんどいので、1ヶ月以内くらいで徐々に減らしていって、最後の2週間で一気に3、4キロ落としたって感じです。
極端に普段いっぱい食べてる分、(食事の量を)少し減らすと結構ストンと落ちてくれるので。あとは最後の2キロは水抜きと塩抜きして落としました。そうしたほうが、リカバリーしやすいんで。
――柔術はMMAと違って直前計量なんですが、影響はありましたか?
村上:それは影響ありましたね。いつもMMAの試合の時は前日計量なのでリカバリーは1日あるんですけど、今回は30分くらいのリカバリーしかできないんで不安だったんですけど、動き的には問題なくて、水抜いてるからつるってことも動きが悪いってこともなかったですね。
これくらいの水抜きだったら大丈夫です。もっと水抜きの量を増やしたりするとしんどいと思うんで、これ以上しないように今後はやっていこうと思います。
――今まではライトフェザーで戦うことが多かったと思います。ルースターとライトフェザーの違いはどう感じましたか?
村上:ルースターのほうが圧倒的にやりやすいですね。ライトフェザーだと体格も違うし、フィジカルも全然違います。ルースターの人とやったほうが、手足の大きさも違うので減量がきつくてもルースターでやっていきたいです。
――国内の試合だとルースターの選手もなかなかいないとは思いますが。
村上:国内だと黒帯女子がそもそもあまりいないので仕方ないとは思うんですけど、ライトフェザーで出れば減量することもないので、(ルースターに相手がいなければ)ライトフェザーで出たいと思います。
――さて、一週間後にはMMA「DEEP JEWELS 46」が控えています。対戦相手(桐生祐子)の印象は?
村上:オーソドックスに何でもできる感じですかね。ただ私は寝技の選手で、向こうは打撃をやってくるかなっていう感じです。打撃は私も練習しているし、今回は違うプランでいこうかなと思っているので、ひよらないようにやろうと思っています。
――ラスベガスから帰国して1週間も経たずして試合なのですが、コンディションはどうでしょうか?
村上:今までめっちゃ気合い入れて試合に臨むっていう感じだったんですけど、格闘技の練習も試合も日常に入れてしまえばそんなに切羽詰まった感じにはならないので、普段通りのままでできると思うし、ちょっとバタバタするかもしれませんけど、自分の気持ち的には全然問題ないです。むしろ試合間隔が近くていいと思ってます。
――柔術の試合からMMAへの切り替えはどうでしょうか?
村上:柔術の試合でもMMAに活かせることはあって、逆もあるんですけど。柔術のほうが冷静にできるので、そこを活かしていきたい。ただ、組みとパウンド、打撃もあるのでそこは違うんですけど、そこは練習通り。試合の感覚は違うんですけど、気持ちの面とか運び方は似ていると思うんで、そこを活かしていきたいです。
――最後にMMAの試合に向けての意気込みをお願いします。
村上:普段通り自分のやっていることを出したいと思います。打撃に関しては、今回は違うやりたいことがあるので、それでやっていけたらなと思います。
今まで結構焦っちゃう。打撃の時間になると焦っちゃう時が多かったので、柔術の経験を活かして冷静に焦らずいこうと思っています。
――ありがとうございました。MMAの試合も頑張ってください。