池田海南江、パン選手権出場へ「世界一の目標に対して行動しないのは結局、諦めている事と一緒」
池田海南江、パン選手権出場へ「世界一の目標に対して行動しないのは結局、諦めている事と一緒」
KINGZ JAPAN Athlete Interview

現地時間3月19日(水)~23日(日)、アメリカ・フロリダ州キシミーにあるシルバー・スパーズ・アリーナでは、IBJJF「Pan Jiu-Jitsu Championship」が開催される。
IBJJFの4大大会の一つであるパン選手権(旧パンナム)には、日本から池田(山田)海南江がアダルト女子黒帯ルースター級に出場する。
昨年、IBJJFアジア選手権や、SJJIFワールドで優勝。オーストラリアで行われたIBJJFパンパシフィック選手権では、Wゴールドを達成し、その後も現地で練習を重ね、着実にレベルアップを遂げている池田が見据えているのは、世界の頂点に他ならない。
KINGZ JAPANアスリートでもある池田に行ったパン選手権直前インタビューは、以下の通りだ。彼女の絶え間ない努力と揺るぎない想いを感じてほしい。
――本日は宜しくお願い致します。さっそくですが、最近は「池田海南江」で試合にエントリーしていますね。
池田:IBJJF登録の関係で池田になっただけなので特に理由はないです。これからは池田で選手をしていきます。
――わかりました。では本題に入らせて頂きます。直近の試合(Marianas Pro Tokyo)では、階級で2位、無差別で3位でした。ボトムに力を入れているとのことでしたが、手応えはありましたか?
池田:手応えはありました。
マリアナスでは"試したい事を試す試合"と決めていたのでボトムを選択しました。
階級で一回もパスされなかった事は自分の中で大きな手応えだったし、階級、無差別、両方でボトムになったとき、そこでいきてくる自分にしかできない「ボトムレスリング」という部分はまだ繋げられなかったなと思うので、そこが課題です。
――3月後半には、アメリカでパン選手権に出場する予定ですが、池田選手にとっては、どのような目標があって参戦を決めたのでしょうか?
池田:パンナムに思いがあるというよりかは、私が「世界一になる」ための過程の中にある大会の一つという考え方です。
本当はヨーロピアンにも出場したかったです。
けど、その時はいつもみたいに金銭面で諦めていました。だけど、それが理由で出れないことってなんか違うなって、最近思うようになりました。
3月にパンナムに出場して、5月末にワールドに出場してって考えても、今も金銭面に関して厳しいのは同じです。
だけど、絶対に変わらない「世界一になる」という目標に対して行動しないのは結局、諦めている事と一緒だと思ったので、色んなことは後で考えようと思って飛び込みました。
――ボトムの強化もその一つかもしれませんが、パン選手権に向けては、どのような課題を持って練習をしていますか?
池田:私、器用ではないのでトップもボトムも同じぐらいで練習する事ができないんです。
トップを練習するとボトムができなくなるし、ボトムを練習するとトップができなくなります。
なので試合2週間前になったら試合で迷いがないよう、トップゲームを意識する練習に切り替えます。単純にトップがボトムに比べて得意だからです。
ただ、その2週間より前は、今日はトップのこの部分を練習する、今日はボトムのこの部分を練習する、というように意識して練習しています。
マリアナスが終わってすぐ反省して、ボトムは自分の得意なレスリングがいきる形に修正しました。その方が自信を持って下から攻めれるし、0からスタートのボトムではないので迷うこともないだろうと思い、そこをずっと練習しています。
試合でなるパターン、いつも練習でなるパターンを徹底的に一つずつクリアして、打ち込みして試して、修正しての繰り返しをずっとやっています。

――パン選手権の女子黒帯ルースター級は14名のエントリーがあります。日本ではなかなかない人数だと思います。大きなトーナメントを勝ち上がるために必要や練習から準備していることはありますか?
池田:練習については、試合が終わる事にどうしていくべきかと常に自問自答しています。
いいものはそのまま続けるし、工夫しなくてはならない部分は修正しているので。
そうしなければその時の自分を超えることなんてできないと思うし、進化できないと思っています。
目標を達成するための過程を常に追求しているので、大きなトーナメント、小さな大会とかはあまり関係ないです。最終目標にどの道がベストなのかという考え方をして、その時を挑んでいます。
なので強いていうなら、自分を最後に信じれる練習の仕方をしています。
――エントリーを見ると、マイサ・バストスの名はありませんでしたが、ジェニファー・アキーノをはじめ、昨年のムンジアルで表彰台に上がっている3名がいます。戦ってみたい相手はいますか?
池田:戦ってみたい相手は何人かいますが、その相手のことを考えすぎるとやってきている事が霞んでしまうので、今はどの相手にでも自分の強みが通用するのかどうかという事を試していくのが1番かなと思っています。
もちろん、相手の研究はしていきますし、対策もしていきます。
――では、パン選手権での目標を教えてください。
池田:もちろん優勝です。
その中で試したい事が通用すれば自信に繋がるし、できなかった事は反省していきます。
ワールドに向けていいイメージができる試合がしたいです。そこに結果が繋がってきたら最高だと思っています。
――その後も戦いは続きますね。そうなると、パン選手権後の目標は...。
池田:今年の1番の目標は「WORLD優勝」です。
とりあえずそこまで、今できる最大限の事を精一杯していきます。
――本日はありがとうございました。パン選手権、期待しています!
池田海南江がパン選手権&ワールドで着用予定の道着は、KINGZ「Kore V2 Women's Jiu Jitsu Gi Blue」だという。
「減量があるのでいつも軽い道着を頼んでいます。KINGZの道着は軽いのに丈夫なので安心して着用できています」という池田。青道着については、「青を着ると落ち着くし、冷静でいられます」と語ってくれた!