渡部修斗&青野ひかる夫妻が揃って金メダルを獲得
渡部修斗&青野ひかる夫妻が揃って金メダルを獲得
TOKYO INTERNATIONAL NO-GI 2024
昨今ではノーギ&グラップリングが盛んだ、という話をよく耳にする。
海外ではプロマッチも数多く開催され、また今年は2年に1度のADCCイヤーでもあるので、世界各地でADCCトライアルも開催されており、日々ノーギ&グラップリング関連のニュースも飛び込んでくる。
そういったことを含め、ノーギ・グラップリングが盛んだ、と言うのだろうが、それは海外でのことで、こと日本に限っていえば、まだまだこれからのジャンルである。
その根拠は、今大会で行われた試合のカテゴリーの総数が205(アダルト/32 マスター/105 キッズ/68)である中で、ノーギはわずか26しかなかったことだ。
パーセンテージにすると、わずか8%以下であり、1割にも満たないということは、ギに比べるとノーギの割合は極小と言っていいだろう。
とはいえ数年前にはノーギの試合は大会があっても実際には試合組めたらいい方という状況だったため、盛り上がっているというのはやや語弊があると個人的には感じるが、盛り上がっているのは「以前に比べて」だと考えている。
ただ最近の大会ではノーギの試合は必ず行われており、その数も右肩上がりで増えていっているので、このまま増え続いていけば海外並みに「盛り上がっている」といえる時代がくるのかもしれないと感じている次第だ。
そんな今大会ではMMA引退後はグラップリングのプロマッチで好成績を残す渡部修斗が参戦し、SJJIFのノーギルールで試合に挑み、見事に一本勝ちを果たした。
また渡部の嫁でMMAファイターである青野ひかるも出場し、極めることこそできなかったが、大差の判定勝ちで夫婦揃っての金メダル獲得となった。
こういったプロ選手たちの出場がノーギカテゴリーの盛り上げに一役買っているのは間違いない。
マスター1茶帯ライトフェザー決勝戦
×ホベルト・マツオ / カーロストヨタBJJ
vs
○渡部修斗 / ストライプル新百合ヶ丘
MMAを引退後はグラップリングのプロマッチで活躍中の渡部が出場し、ポジショニングで圧倒しつつ、最後はギロチンを極めて一本勝ち。
女子マスター1紫帯オープンクラス決勝戦
○青野ひかる / ストライプル新百合ヶ丘
vs
×ブリアンダ・セブレロス / アリアンシ・サンディエゴ
昨年はギでアジア王者となっている青野が今大会はノーギで参戦し、ワンマッチ決勝戦で12-0で大差の判定勝ちで金メダル。
マスター2黒帯スーパーヘビー決勝戦
○ヨースキ・ストー / Impacto BJJ
vs
×ジュン・スンホン / WIRE Jiu Jitsu
ヨースキはギもノーギもできる柔術家で、今大会はノーギでもWゴールド獲得。階級別はサドンデスに突入もスイープを決めて勝利した。
マスター2黒帯オープンクラス決勝戦
×ジュン・スンホン / WIRE Jiu Jitsu
vs
○ヨースキ・ストー / Impacto BJJ
続くオープンクラスでも同じ相手とのリマッチとなり、この試合では本戦の試合中にスイープでポイントを獲得して2-0で勝利、2階級制覇となった。
女子アダルト青帯ミドル決勝戦
○ニコリー・セキタニ / セキタニ柔術アカデミー
vs
×アイリ・ヤミル・シウバ / Impacto BJJ
ニコリーもギとノーギを並行して参戦している選手の一人。階級別の試合ではギでも対戦しているアイリから6-0で危なげなく勝利。
女子アダルト青帯オープンクラス決勝戦
×柳朝海 / MASTER JAPAN TOKYO
vs
○ニコリー・セキタニ / セキタニ柔術アカデミー
マリアナスプロジャパンでは柳にギの試合で敗れているがノーギではリベンジ。さらに今大会でも6-2で勝利し、ノーギでは柳に連勝中。
女子アダルト白帯オープンクラス決勝戦
×アルパナ・トリベディ / シスイ柔術
vs
○シャロン・フアレス / アリアンシ・サンディエゴ
サンディエゴから参戦のシャロンは腕十字で一本勝ちで金メダルとともにチームポイントを9ポイント獲得し、チーム表彰優勝に貢献している。
プレティーン灰帯ライト決勝戦
×ロウ・ミュンギュ / BLACK HOLE MMA
vs
○エンリケ・ヤマザト / カーロストヨタBJJ
キッズマッチでもノーギの試合があるのはASJJFならではだ。エンゾの弟・エンリケは韓国から参戦のミュンギュに5-0で勝利した。
ノーギのチーム表彰で1位となったのはアリアンシ・サンディエゴ。海外からの参戦でチーム優勝は快挙だ。