前澤智コラム「前"さわ"智です」第3回「4年前の自分へ」
前澤智コラム「前"さわ"智です」第3回「4年前の自分へ」
女子柔術家・月イチコラム

コラム3回目です!
今回は2/23(日)に行われたKIT10についてお話しします。
初めてKITに出たのは2021年8月30日でした!
引退した後は、元々いたジムを辞めたので練習はほとんどしていませんでした。
新しくインストラクターとして働き出したリバーサルジム東京スタンドアウトも、勤務が新店舗だったため、会員さんも多くなく、一回のレッスンの参加者もまばらでした。
ところがどっこい。
今回のイベントでは「軍団がきていた」と揶揄されるくらい、たくさんの仲間が応援に来てくれました!

「もう人前で格闘技はいいや」
あれから4年。
軍団を作るまでに4年。
自分が格闘技と再び向き合って4年。
「また、ちょもさんを応援できてよかった」
「続けてくれてありがとう」
そんな言葉、勿体無くて、幸せすぎて。こんな嬉しい気持ちにまたなれるなんて。
格闘技やってよかったって思える日が来るなんて。
橋本欽也さんが「柔術の試合出てみないー?茶帯いなくって」と、声をかけてくれたことで、今日につながっていると思えます。

『プロならファイトマネーよりチケットを売れ』
そういう教育を受けました。
私にとって自分を売る、見てもらう、それが存在価値を確かめることになっています。
自分を使ってくれる運営側に「コイツを使うことでうまみがあるのか?」それをアピールしないといけません。
ただそこだけではなく、勝敗結果でも自分の有益性を出したかった。
とても悔しかったです。

もちろん不利な相手だったのは理解してるけど、記念大会だったから自分にスポットライトを当てたかった。
あわよくば勝ってみんなを笑顔にしたかった。
相手を選べばよかったのか?
この選択でよかったのか?
負けて悔しがってる仲間を見たら何が正解かわからなかったけど、MMA時代も浜崎さんやハムソヒ選手たち、弱い選手なんて誰も居なかったし、どの選手でも自分は「やります」って言ってきました。
全部がチャンスだと思っているから。
次に繋がると思っているから。
強い人と闘うことで、弱い自分に勝つことができるから。

これを読んでいる皆さん、ぜひ敵は強い奴を選んでください。
負けたやつが何を偉そうに、そう思うかもしれませんが、
今回高本選手と闘ったことで、私はまた一歩進むことができたと信じてます。
高本さんを倒すためにめっちゃ研究して組み手を確認した日々は絶対無駄になってないからです。
MMA時代は死生観がとても強い人間で、常に今日死ぬとしたらとか、試合のたびリングで死んでもいいように部屋をめちゃめちゃ片付けてから会場に向かったり、遺書書いたりしてました。
ある意味死にたかったんだと思います。
今が最高!
この最高を明日また更新しないといけないことが苦痛でたまりませんでした。
弱い自分を受け入れられないから、強い内にいなくなりたい。
でもいま変わったことは
「人生は続いていく」
を知れたこと。
「どうやら弱くても生きていていい」
高本さんと試合する前から、次の日はまた練習だな、そう予定してました。
生きることを視野に入れたら、悔しがって俯いてる時間がもったいなく思えるようになりました。
柔術の良さは終わりがないことなのかなぁ。
有観客はテンションあがりますね!プロ根性に今回火がつきました。次はいつになるか気になります。
先日放送された岡田准一さんの「情熱大陸」で、柔術をやっている場面が大きく取り上げられていて、そもそもの右肩上がりだった柔術も、もっと日本に知れ渡ったんじゃないでしょうか?
これを読んでる皆さん、ぜひ自分の命を燃やして生きましょう。
応援してくださった皆さんありがとうございます。
明日も、明後日も、命が続く限り柔術します。
