無差別級決勝は死闘に!シャビエル破ったグラント「なぜか偶然今回の試合でそうなった」
無差別級決勝は死闘に!シャビエル破ったグラント「なぜか偶然今回の試合でそうなった」
JBJJF 第25回全日本ブラジリアン柔術選手権
11月30日~12月1日、都内・武蔵野の森総合スポーツプラザで開催された、JBJJF「第25回全日本ブラジリアン柔術選手権」が幕を閉じた。
黒帯の主要マッチがU-NEXTで配信され、大いに盛り上がった今大会。黒帯のラストを飾ったのは、無差別級戦決勝=グラント・ボグダノフとシャビエル・シウバの一戦だった。
昨年の無差別級決勝では、シャビエルが勝っており、この試合も前半は彼がポイントでリードし、ボーアンドアローを狙うなど試合を優勢に進めていた。
しかし、残り5分、グラントはフットロック狙いから後転スイープで上を取り、反撃の狼煙を上げると、スタンドではタックル→バックテイクへ。
残り1分30秒で、シャビエルからバックを奪い、四の字ロック(オタツロック)で逃げ切る格好となり、ポイント8-8、アドバンテージ4-3、ペナルティ1-0で昨年のリベンジに成功した。
階級での連続一本勝ちに続き、無差別級決勝では死闘の末にダブルゴールドを掴んだグラント、見事なパフォーマンスを見せた今大会の背景には何があったのか。大会後に話を聞くことができた。
――見事な優勝おめでとうございます。
グラント:ありがとうございます。
――階級&無差別級でダブルゴールド、今の気持ちはいかがでしょうか?
グラント:無差別の決勝について話したいんですけど、10月に初めて奥さんと子供を連れてアメリカの両親のところに行ったんですけど、2週間、筋トレだけで、ギ(道着)は持っていかなかったんです。
練習しないで太って、その後、韓国の無差別級トーナメントがあったから、そのデブった勢いで出た。その一週間後に全日本があるから、ミディアムヘビーで出ようと思ったんですけど、前に秒で負けているシャビエルがミディアムヘビーにいるから、ヘビーでしっかり優勝して。
あと、正直ミディアムヘビーも(体重を)超えてて、減量なしでヘビーにいきました。
――シャビエルとの決勝はすごい試合でした。
グラント:自分の家庭も子供が大きくなって落ち着いて、最近新しいトレーニングも取り入れてます。
正直、彼は新しい赤ちゃんがいるんですよ。僕はそれを分かってる。どれだけ大変か、どれだけ練習できないか、どれだけ睡眠不足になるか。僕はその時期は落ち着きましたけど、彼はど真ん中の嵐に入ってるから。
かつ、Instagramで見ていると、家族のために肉体労働もしていて、一年前にやった時とはサイズも違うし、事情も違うから。
僕が大きい、彼が小さい。僕は落ち着いている。彼はバタバタしていて、100%じゃない。今しかないと思って。
試合の時も最初の半分くらいは本当にボコられてて、一本から逃げるだけのような。これはもうヤバいなと思って。でも、途中からポイントを作れて、相手が疲れてきた。
ハァハァしているのに気付いたけど、僕もハァハァしてるから。これで僕は極められないだろうと思って、やっぱり前回は秒で2回とも極められたから、「ポイントで頑張って負けたでいいんじゃん」と思ったけど、なんかさっき昼寝した時に、四の字組めば、(シャビエルは)練習でそんなことされないだろうから絶対逃げ方がわからないと思って。
なぜか偶然今回の試合でそうなって、昼寝して時に想像していた通り、まさかこれと思った。
点数が入る前にクローズドガードに落ちてポイント負けでもいいやと思ったけど、みんなの声が聞こえて、私の全ての集中、力、戦略(を発揮した)。どうやってそこで4点取ったかもわかってないんですよ。
100%以上出し切って、4点取ってキープして勝った。まだ実感ないですね。
――最後にあんなすごい試合をやって、良い感じで大会を締めましたね。
グラント:今回は特別に30万円の賞金もあるし、牛肉もあるし、U-NEXTの配信でRIZINの解説やっている方も来てて、今までの全日本で一番大きいじゃないですか。なんか待機していた時に長い10分の試合が続いて、「これだったら次(の配信)はない」って思って、できるだけ一本を取るか、シャビエルとの試合みたいに投げとか入れて、意識はしていましたね。
――階級は一本で極めて、無差別級はダイナミックな試合で本当に良かったです。
グラント:ありがとうございます。めちゃくちゃ嬉しいです。肉をどうするかはちょっと困ってますけど(笑)
――最後に来年の目標を教えてください。
グラント:ポイントないからヨーロピアンとかムンジアルも現状行けないから、MMA復帰かADCCかなと思うんですけど、大きな道着の試合は一通りやります。
――ありがとうございました。来年も期待しています。