「柔術を仕事に」カルペディエム深川の愛されキャラ、"ハットリくん"の場合[後編]
「柔術を仕事に」カルペディエム深川の愛されキャラ、"ハットリくん"の場合[後編]
Interview
カルペディエム・石川祐樹代表のYouTubeチャンネルや人気ラジオ「石川祐樹の10分間」で知られるようになった、カルペディエムのバックエンドを支える一人、服部直さん。
カルペディエムのオンラインストアや、5月で「会員100名」を達成した深川道場の管理を担当し、デジタル領域などの得意分野を中心に柔術を仕事にした服部さんに行ったインタビュー後編をお届けしたい。
[前編はコチラ]
――石川代表の動画編集業務を請け負った後は、すぐに打ち解けましたか? 打ち解けたというか、仲良くなったというか。
服部:そうですね。石川さんがオーラをちょっと隠してくれたっていうか、わかんないですけど、僕に合わせてくれたっていう感じで仲良くしてもらいました。
――前述した通り、石川代表は、自分の信念がはっきりしている方ですよね。仕事において、厳しいところやこだわっている部分を感じることはありましたか?
服部:そうですね、 動画編集の部分は僕のためを思ってか、あまり言ってはこなかったんですけど、英語のちょっとした文字の間隔を「もっと広げてよ」とか、デザインや見え方的な部分では色々とご意見をいただきました。
オープニングの部分でちょっとおしゃれにしようと思ってカラーグレーディングをいじってたんですよね。そしたら、すぐ「なんでそういうことするの?」って。「動画そのままでやってよ」って言われたり、「オレンジが強いよね」とか全部わかっちゃってて。
――デザインに対するこだわりは強いのですね。でも、石川代表のラジオでは、「自分の姿を見たくないから、実際に作ったYoutubeは観ない」っておっしゃってますよね。
服部:でも、僕の予想ですけど、ちょっとは観てくれてると思ってます。やばい表現してないかとか、あとは無駄な時間がないかとか。わかんないですけど、見てくれてるんじゃないかなって。
――服部さんは、その頃もUber Eatsの仕事はされてたんですよね?
服部:そうっすね。Uberと、あと石川さんから紹介いただいた映像案件なんかをやってましたね。
――では、Uber Eatsを辞めて、柔術が仕事になるという転機は、深川道場ができたことになるのでしょうか?
服部:そうですね、はい。で、深川道場オープンと同時に石川さんから「カルペディエムのオンラインを手伝ってくれない」と言っていただいてて。
――話もらった時はUber Eatsもパッと辞められた?
服部:そうです。石川さんからは「そろそろ彼女とも結婚とかあるでしょ?」みたいにずっと言われてて。当時色々と言ってくれて、そういうのもあって拾われた感じです。
――そういう後押しをもらって、あんまり迷いとかはなかったのですね。
服部:そうです。で、何回か佐藤さん(カルペディエム深川オーナー)と石川さんと僕で会って話したりして、佐藤さんもすごいいい人っていうか、優しくて温かい人で、すごい石川さんと似ている。
――温かい人情の方なんですね。
服部:常に熱いっていうのはあったんですが、すごい信頼できるなみたいな。別にやっていた仕事がうまくいかなくて、ちょっと心がやられてたこともあったんで、すごい沁みて。本当にお二人に拾っていただけたって感じです。
――それまで柔術を仕事にしたいみたいな考えはありましたか?
服部:いや、その時は柔術なんて仕事にできないと思ってて。できるはずがないと思ってました。当時は、ただの青帯でしたし、僕が柔術に関わることは一切ないと思ってて。
――それは、ちょっとわかりますね。選手として活躍してて、帯も茶帯とか黒帯で、年齢も20代前半で、みたいな人が柔術を仕事にできるという。でも、それはインストラクターっていうだけであって。
服部:はい。
――例えば、映像だったり、SNSだったり、ECなんて、今の道場経営にはどれも必要だったりしますよね。スタッフが片手間でやるのではなく専任を置く。服部さんのような切り口で柔術を仕事にするということも全然あるんだなと感じます。
服部:そういっていただけると(苦笑)
――深川道場はオープン前から立ち上げで入って、当時はどういう仕事をしてたのでしょうか?
服部:当時は青山本部で研修したり。深川の施工がすごい長引いちゃって、研修期間は史上最長の4カ月で(笑)。それとは別に、オンラインストアの仕事とか、あとは深川に入れる会員管理システムを作っていくといったことをやったり、道場に必要な備品集めとかをやってましたね。
――カルペディエムでは、各支部のインストラクターが青山本部で研修することがありますよね。研修の日々はどんな感じでしたか?
服部:いや、めっちゃ面白かったっすけどね、なんか青山の、ここがカルペディエムの本拠地っていうか、生まれた場所っていうか。本部は青山なんだなっていうことだったり、バイブスなんかもめっちゃ学べたっていうか。
――深川道場立ち上げ後は、集客と体験の呼び込みなど会員さんを一人ずつ増やしていくという流れになると思いますが、道場で会員さんとのコミュニケーションで気をつけてることとかってありますか。
服部:めっちゃ話しかけるようにしてますね。不安にさせないようにだったり、たまに来る人とかのフォローだったり。あとは、50代や60代の方とか、そんなにバチバチにスパーリングはできないけど、柔術をやってみたいという人は、すごい大切にしたいと思ってて、コミュニケーションだったり一緒にスパーをやったりということをしています。
――会員さんのフォローアップに努めているという感じでしょうか。
服部:青とか紫帯までなると、「ベリンボロやりたい」とか、自分で練習したいことが出てきたり、道場での立ち回りもわかると思います。強くなりたいとか。そういうところはシュシャ先生の得意分野なので、お任せして、僕はまだそんなに柔術や道場にハマり切れてない人、慣れていない人をフォローするという感じでしょうか。
――役割分担ができていて、とてもいいですね。シュシャさんの指導で参考になる、勉強になるところはありますか?
服部:もう全部っすね。この間、優勝した会員さんじゃないですけど、僕自身もなんか今までやってた技とか、作り方を全部見直し中というか。本当に全部っす。フックの付け方とか、角度とか、体の位置とか全部。しかも、その上で節々に「みんな気持ち出して」みたいなことを言うんですよ。
――気持ち!
服部:テクニックを教えつつ、「テクニックだけじゃないんだよ」みたいな。「テクニックだけじゃなくて、お前らの気持ちが大事なんだよ」みたいな。熱いんですよ。技の詳細も説明してて、どっちも学んでいるんだなと、これは毎日思いますね。
――以前に行ったシュシャさんのインタビューで、会員さんがどうしたら技を覚えるのか。シュシャさんは一定期間、同じ技を教えて、少しずつバリエーションをつけていくことをやっていると話していましたね。
服部:ベーシックとレギュラーで分けて、最初は基本をやって、水・木・金あたりでスイープの数を増やしたりとか、ポジションスパーを増やしたりしている感じです。徐々に上げていくイメージですね。めっちゃわかりやすいです。
――会員さんのレベルも上がりやすそうですよね。
服部:そうですね。
――服部さんは、現在指導はそれほどやってないんですか?
服部:シュシャ先生や、飛鳥さん(時任)が試合でいない時とか、イレギュラーの時ですね。シュシャ先生いない時は、その週にやっているベーシックの技を僕がそのまま教えたりとかしたりするんですけど、ずっと続けて同じ技をやっていると、僕も上手くなってるっていうか。
――では、これから深川道場をどのようにしていきたいですか?
服部:そうですね。とりあえず100人。選手志向というか、大会志向の人もいれば、趣味だったり、フィットネスだったり、柔術が単純に好きな人。どの層も満足させるって、めっちゃ難しいと思うんですけど。あとは清潔だったり、そういう毎日のクラス。僕はクラスを持ってないんで、その分フォローだったり施設管理のところで会員さんが居心地よい道場にしたいすね。
――では、最後に服部さん自身の目標はありますか?
服部:なんか結構、僕の位置って結構賛否ある気がしていて。
――そうなんすか? 否があるんですか?
服部:僕が感じてる部分はあって。バリバリの選手志向から見れば、「お前は全然大会出てねえじゃん」みたいな。
――そういうことを感じるんですね。
服部:「なにインストラクター名乗ってんの?」みたいな。
――結論から言えば、誰もそんなことは思ってないと思うんですけど、これまでの道場では、選手=インストラクターが教えるということが多かったこともありますから、その気持ちはわかります。
服部:僕自身、メインは深川道場が毎日開いている。絶対閉めないっていうか、(開いていることが)普通であることが仕事っていうか。いつ行っても会員さんが面白くて汗流せてストレスないっていうのが大事なんですよね。だから僕の目標は、深川道場と一緒に僕自身も成長するって感じです。
――色んな働き方、役割があるわけですから、とてもいいと思います。
服部:でも、僕は月曜日だけ、青山に行ってるじゃないですか。
(※毎週月曜日のカルペディエム青山のスタッフ練習会のこと)
週1だけですけど、本部で練習して、飛鳥君もちゃんと本気でやってくれるっていうか。で、佐藤さんから言われているのは、「会員さんが良い練習できるだけの強さは保つように」と。
――道場である以上、強さも必要で、ちゃんと自分の腕は磨いているということですよね。服部さんが自分の信念を持って、柔術を仕事にされているのがよく分かりました。
服部:全然内容なくてすいません。
――そんなことないです。今日はありがとうございました。
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