パン選手権はベスト8に。石黒翔也、次なる舞台はブラジレイロ──止まらぬ挑戦に期待
パン選手権はベスト8に。石黒翔也、次なる舞台はブラジレイロ──止まらぬ挑戦に期待
IBJJF PAN 2025

3月19日~23日まで、アメリカ・フロリダ州オーランドのキシミーで開催された、IBJJF「パン選手権2025」大会4日目は、アダルト黒帯ライトフェザー級トーナメントが行われ、日本から石黒翔也(カルペディエム三田)が参戦した。
ご存知、石黒は1月のヨーロピアン選手権で準優勝。ONEのグラップリングでは本戦に出場するなど、今や日本を代表する柔術家だ。
シードで2回戦からの登場となった石黒は、青帯時代にムンジアルを制しているペドロ・ナカノを相手にパン選手権の初戦を迎えた。
ダブルガードからフットロックを狙うペドロ。2度目のダブルガードでは、ペドロが上を取ったが、石黒はクローズドガードからヒップスローで相手を崩すと、その脇を潜って瞬時にバックテイク。そのままカラーチョークに切り替えた石黒が、1分59秒で完勝しベスト8に駒を進めた。

大会最終日となった23日。石黒のベスト8戦は、AOJのジョーダン・ヴァイスマンが相手だ。
試合は、両者の座るタイミングがずれ、石黒がトップ、ジョーダンがボトムでスタート。ラッソーを作るジョーダンに対し、石黒は担ぎや左右への動きで揺さぶっていく。
残り4分、ジョーダンが足をすくっていったが、石黒もすぐに体勢を立て直す。すると三角をセットしたジョーダンが、上になり2ポイントを先取。石黒はフットロックの仕掛けから上下を入れ替えて2ポイントを返すも、ジョーダンは返す刀で上を取り返した。

残り50秒で再び上になった石黒だったが、ジョーダンがアームロックで石黒の腕を伸ばしアドバンを獲得。そのまま石黒は、ポイント4-4、アドバン0-1で敗れている。
今大会では、ベスト8に終わった石黒だが、当たり前のように大会最終日に残り、当たり前のように世界のトップと接戦を繰り広げており、じわじわと世界の認識を変えつつあるのが現状だ。
自身のSNSでは、4月のブラジレイロ参戦を宣言しており、今後の戦いがどんな結果を生むのか、期待せずにはいられない。