高橋逸樹&川頭昊士、世界の舞台で堂々の戦いもポディウムには届かず
高橋逸樹&川頭昊士、世界の舞台で堂々の戦いもポディウムには届かず
IBJJF PAN 2025
3月19日~23日まで、アメリカ・フロリダ州オーランドのキシミーでは、IBJJF「パン選手権2025」が開催されている。
大会3日目はアダルト紫帯ライトフェザー級トーナメントが行われ、日本からは高橋逸樹(カルペディエム三田)と川頭昊士(カルペディエム青山)の19歳コンビが出場した。
昨年、紫帯でアジア選手権を制している高橋と、パンパシフィック選手権を制している川頭。IBJJFのタイトルホルダー2人が挑んだ32人トーナメントのレポートは以下の通りだ。

先に登場した川頭の初戦は、PANノーギを青帯で優勝しているジェフリー・L・センとの対戦に。序盤からフットロックでアドバンを得た川頭は、ベリンボロからのスイープ&マウントで6点を獲得し、危なげなく勝利した。

反対ブロックの高橋は、昨年のワールドノーギを青帯ジュブナイル2で優勝している新星ラファエル・コルデイロとの初戦に臨む。
動きのあるラファエルをオープンガードで迎え撃った高橋は、ベリンボロからニアバックへ。これがスイープとなり2点を先取。その後ラファエルが2点を返したが、最後はアドバン4-3で競り勝った。

川頭よりも先に2回戦が回ってきた高橋。相手はヘンゾグレイシーメキシコのジョルジ・アントニオ。滑り込むように下を取った高橋は相手の左腕にラッソーガードを作る。
ジョルジもキレのあるロングステップパスを見せるが、高橋は落ち着いて足を入れていく。ラッソー・スパイダーでジョルジを崩そうとする高橋だが、ジョルジのベースも強く、また返す刀でアタックを仕掛けてくる。
それでも左右のラッソーでジョルジのコントロールを試みる高橋。試合はタイムアップとなり、レフェリー判定は、アタックの印象が強かったか、ジョルジに軍配があがった。

川頭の2回戦は、CheckMatのジョエル・ジョシュアと対戦。ダブルガードから上を取ったジョエルにフットロックを狙った川頭は、ハーフガードに入れるとそのままチョイバー一閃。1分強でタップを奪って勝利した。

勝てばベスト4となる川頭の3回戦は、今年のヨーロピアン選手権で表彰台に立っているマルコム・アシュトンとの対戦だ。オネエのマルコムは、場内に投げキッスをしてから試合に入っていった。
ダブルガードからフットロックを仕掛けた川頭。次の攻防では得意のチョイバーでマルコムの腕を完全に伸ばしたが、マルコムも必死のエスケープ。その後もチョイバーのエントリーが冴える川頭は、再び腕十字で腕を伸ばしかけるなど攻勢で試合を進めた。
しかし、ポイント0-0、アドバン1-1、ペナルティ1-1で並んで迎えた残り45秒、マルコムがイマナリロールのような形で川頭の足を取りにいくと、レフェリーは試合を止めたものの、マルコムにペナルティを入れない不可解なジャッジ。すると残り数秒、最後の攻防でパスのアドバンがマルコムに入り、川頭はアドバン1差で敗れる格好となった。
それぞれ表彰台に上がることはできなかったが、強豪達と互角の戦いを繰り広げた2人。今後の戦いに期待したい。