日本勢が惨敗・世界の頂は果てしなく遠い
日本勢が惨敗・世界の頂は果てしなく遠い
ムンジアル2024
毎年5月末から6月初旬にかけて、ロサンゼルスのロングビーチで開催されているIBJJF主催のブラジリアン柔術の世界選手権・ムンジアル。
今年も日本から世界一の頂を目指して多数の選手が遠征して出場してきたが、その結果は年々厳しさを増すばかりだ。
昨年は5年ぶりにIBJJFアジアが開催され、そこで優勝してムンジアル参戦権を得た黒帯たちも出場したが、日本から出場した黒帯たちは初戦敗退がほとんどで唯一、1回戦を勝利したグラント・ボグダノフも2回戦で一本負けを喫した。
またその他の色帯でもメダルを獲得できたのはジュブナイル青帯の中島琉輝のみとなってしまった。
出場するのにポイント制限がある黒帯とは違い、出場制限のない色帯勢は日本トップクラスの全日本王者やアジア王者たちが参戦し、大会前は好成績の期待も高かった。
今年は青帯で6人、紫帯は14人、茶帯は11人、黒帯は9人が日本から出場し、初戦敗退だったのは19人で、約半数が1回戦すら勝ち抜くのが難しいという過酷な現実を見せつけられた。
日本で柔術を始め、キッズ時代に海外トップアカデミーのAOJに移籍し、ムンジアル制覇したグスタボ・オガワは「日に5回の練習しても勝てない」とインタビューで話していた。
いま日本で日に5回の練習をしている・できている選手は皆無と思われ、この状況からして日本と世界の差は大きい。
日本勢が世界の頂に到達するのは果てしなく遠い道のりのように思われるのが現実だ。
黒帯でムンジアル最多出場を誇る芝本幸司(トライフォース)も1回戦で姿を消した。2-2/2-3の1アドバン差の惜敗。
ワールドノーギ王者の澤田伸大(トライフォース)がギありで世界大会=ムンジアル出場も黒帯ルースター1回戦で0-2で初戦敗退。
井手智朗(X-TREME柔術アカデミー)もムンジアル初出場。黒帯ルースター1回戦でパスガードを許すなどして2-5で敗れる。
昨年のIBJJFアジアを制してムンジアル初出場を果たしたホベルチ・オダ(CARPE DIEM)だが、黒帯ライトフェザーの1回戦で2-4で悔しい負け。
黒帯ライトフェザーの1回戦シードで2回戦から出場の橋本知之(CARPE DIEM)は、AOJのザック・カイナを相手に優位に試合を進めるも試合終了間際にフットロックで一本負けを喫した。
現在はNY在住で海外を主戦場にする嶋田裕太(アリアンシ)は1回戦を突破も2回戦で過去にも敗れているジエゴ・パトにバックを奪われ6-14の大差のポイント負け。
黒帯ライトに出場の森戸新士(Leos Jiu Jitsu Academy)も昨年のIBJJFアジアを制してのムンジアル初出場組。1回戦でレフリー判定負けし珍しくレフェリングに苦言を呈していた。
グラント・ボグダノフ(ALMA FIGHT GYM LIFE)もIBJJFアジア優勝でムンジアル初出場。黒帯ミドルで初戦突破したが2回戦で昨年のムンジアル王者のタイナン・ダルプラの絞めで一本負け。
過去2年連続で3位入賞の実績があるフェルナンダ・クリスト(EVOX BJJ)も昨年&今年とメダルなし。1回戦は絞めで一本勝ちも2回戦でレフリー判定負けに終わる。