ハファエラ・アユミ「しっかりと世界レベルに仕上げられるように頑張りたい」
ハファエラ・アユミ「しっかりと世界レベルに仕上げられるように頑張りたい」
Interview
いま最もアクティブな女子青帯のハファエラ・アユミ(INFIGHT JAPAN)は、まだ中学生ながらアダルトやジュブナイルの青帯で数々の実績を残している。
そして昨年末にジュブナイル青帯に昇格し、満を持してIBJJFのトーナメントに初参戦を果たす。
まずは今月にポルトガルのリスボンで開催されるIBJJFヨーロピアンに出場し、IBJJF初タイトル獲得を目指している。
そんなアユミに2024年度の最終戦となったASJJFセントラルジャパンの大会後に話を聞いた。
──今日はASJFのセントラルジャパンということで、今年の最終戦ということですね。今年一年を振り返ってみてどうだったでしょうか?
アユミ:今年は怪我から始まった年で、ちょうどこのセントラルジャパン、去年の11月の大会で無差別の決勝戦で肩を脱臼して、2月に手術して、9月に試合復帰という形だったんです。
やっぱり試合がなかった空白期間っていうのは自分的にすごく辛くて、ニコリーさんにもずっと連敗してるし、柳さんにも負けてるし、その中でみんなが自分より強い子が練習してるのに、弱い自分がなんでこんな練習できずに止まってるんだろうみたいな感情がずっとあったんです。
でもお父さんとかお母さんに相談したら、柔術は練習するだけじゃなくていろんな関わり方があるよって言われて、それから自分でピクソン・グレイシーの本を買って読んだり、筋トレにもっと力入れてみたり、9月までいっぱい頑張って、9月のSJJJF全日本で復帰しました
──そのSJJJF全日本で復帰して、そこで優勝しました。その後はSJJIFワールドでも優勝しました。そしてその後もずっと優勝してました。そしてなんとさっき名前が出ていた柳さん、そしてニコリー、この2人に勝ちました。柳さんにもずっと負けてましたね。過去に何回試合やりましたか?
アユミ:多分5回か4回やって全部負けてました。
──そこで蕨の大会で勝ちましたね。その勝った最後の試合、どうだったんでしょうか?
アユミ:やっぱりお父さんとどうすれば勝てるかって考えたら、もう待つしかないみたいな。最後に相手がガードに引っ張るのを待って、そこで自分の得意なパスで攻めようってなって。レフェリーにルーチもらってもまだまだいけるって感じでやらせて、最後に相手が引っ張ったところをパスしようとしたけど、相手がひっくり返ったから、そこでバック取って4ポイント。もう試合に夢中でみんなが10、9ってカウントダウンが聞こえるまで抑えて抑えて、もう試合終わったら泣きそうだったけど、でもまだ1回戦目だから涙拭いてって感じで。
──その後の決勝戦で中尾あずきに負けちゃったんですが、でもその中尾あずきに勝ってSJJJFの全日本は優勝しました。中尾選手の試合どうだったんでしょうか?
アユミ:1回目の試合は中尾さんをいろいろ調べて、自分たちリサーチしたら柔道めっちゃ強い人だなってなってわかって、うわ、どうしようどうしようって動揺しました。お父さんと相談したら、もう頑張ろう、やる気でいこうって感じで、復帰して初めての試合が柔道家の人で、緊張して自分もでもその入って投げられそうになったけど、相手のスキを見つけたから、そこに入り込んでバック回って、バック取って絞めを極めて、もう大泣きで。
──そして決勝戦も中尾あずきと再戦で、ちょっと疑惑の勝利でした。疑惑の勝利でレフリーと協議してたけど、もう表彰終わってるからそのまんま優勝になりました。その後に蕨の大会で柳さんに勝ったんだけど、中尾あずきに負けてるということで、中尾あずきとはこれからライバル関係になっていくのかなという感じですよね。柳選手はそのアユミが初勝利した後に紫帯になったんで、本当に最後に勝てて良かったと思います。そして今日のセントラルジャパンはなんとニコリー・セキタニに勝ちました。どういった勝ち方だったんでしょうか?
アユミ:最初は最近自分が柔道を練習してるんで、対策として練ってきた柔道の立ち技で倒そうとしたけど、場外際だったから引き込んでデラヒーバにして、いつもデラヒーバでパスされて腕を極められるけど、今回も危なかったですよ。めっちゃ最初の方あー危ないって思ったけど、でも気持ちで何とか押し切って。その後に50/50までいって、50/50でスイープして2ポイントもらってそこでずっと耐えて勝ちました。
──過去にニコリーには何回負けましたか?
アユミ:過去に7回負け続けてるんですけど、でも最後に勝てばいいと思ってました。
──やっとニコリーに勝てたという形で、いい形でこの2024年を締めくくれたんじゃないでしょうか。そしてなんと2025年にジュブナイル1になるということで、IBJJFヨーロピアン出場です。おめでとうございます。
アユミ:ありがとうございます。
過去に連敗していた柳朝海(MASTER JAPAN TOKYO)に初勝利したアユミ。悲願の初勝利だった。
年度最終戦ではニコリー・セキタニ(セキタニ柔術アカデミー)にも勝利。2024年は過去に未勝利だった2選手に勝利していい形で締めくくった。
初対戦時には勝利した中尾あづき(CARPE DIEM MITA)とはその後は連敗を喫している。今後も対戦していくことが予想されており、いいライバル関係となっていくだろう。
──今まで柳さんや中尾あずき、ニコリーなどと対戦してましたが、まだ中学生ですよね。これから高1になるということで、満を持してIBJJFの大会に出れる。
アユミ:やっと出れますね。もう道場の人もいっぱいIBJJFの大会出てるし、やっぱり自分もよく試合前にムンジアルのハイライトの動画見て気持ちを整えて、よし自分もこの大舞台に出る!って、ずっとそれを目標に今まで頑張ってきたんで、お父さんに恩返しができるように勝ちたいです。
──ヨーロピアンは2025年1月です。ちょうど1か月後です。これからどういった練習して挑むんでしょうか?
アユミ:まず第一優先は怪我をしないことです。絶対に怪我をしない。そして今まで自分が頑張ってきたものがあるんで、もう今も死ぬ気でやるのも当然なんですけど、でもちゃんと最後の最終調整をして、しっかりと世界レベルに仕上げられるように頑張りたいです。
──年末年始はみんな練習を休んじゃうと思うんですが、そのブランクはどういった風に過ごすんでしょうか?道場も閉まっちゃうと思うんですけど。
アユミ:お父さんはもう閉めないって言ってました。いっぱい練習して、あと28日に女子練習会があって、そこにも参加する予定なんで、そこでどんどんスパーできたらいいなって思ってます。
──日本人選手もたくさんヨーロピアンに行くと思うので、そういった人たちと一緒に日本のチームみんなで頑張って好成績を残してもらえたらばいいなと思っております。IBJJFヨーロピアン出場、頑張ってください。
アユミ:はい、頑張ります。
昨年末に開催された女子練習会にも参加して年末年始も練習三昧のアユミ。初出場するIBJJFヨーロピアンでも好成績を期待したい。
「IBJJFヨーロピアン2025」
1/17-25 ポルトガル・リスボンで開催