【メディアディレクターコラム】第18回「SJJIFワールドを終えて」
【メディアディレクターコラム】第18回「SJJIFワールドを終えて」
メディアディレクターコラム
4日間に渡るSJJIFワールドが終了した。
大会設営準備で水曜日に名古屋入りしてから月曜日まで、ざっと5泊6日の出張だった。
今大会が開催された愛知県武道館には施設内に簡易宿泊施設が併設されており、名古屋以外から来ているスタッフはここに泊まっていたが、我々メディアチームも同様だった。
畳6畳ほどの部屋におじさん4~5人で雑魚寝はなかなか絵面が悪かったが、それもまた遠征ならではのことだ。
自分はカメラマンとビデオカメラの撮影班を統括するメディアディレクターとして大会運営に関わり、カメラマンのマットごとの割り振りからビデオカメラのカメラマンの撮影指示など、マット間を動き回っての撮影となった。
木曜日の大会初日から8:30入りの21:00終わりの連続で、大会が終わるとその日のうちに表彰台画像のアップと結果打ち込みなどの更新作業があり、寝るのは0:00過ぎ。
そして翌日はまた8:30入りで12時間労働となるのだから、さすがに週末には疲労困憊状態。
だがそれも選手たちの気合いが入った熱戦を目の当たりにすると疲れも吹き飛ぶほど。
特に今大会ではアダルト&マスターの黒帯決勝戦は入場曲でそれぞれ別々に入場するという試合進行となったため、その分余計に時間はかかったが特別感満載で素晴らしい演出だった。
そしてそういった演出に負けず劣らずの試合内容だったのだから、さすが世界大会と唸らされた次第だ。
4日間で12マット、総勢4500人の参加者を集めたSJJIFワールドはアジア最大規模の大会として日本の柔術史に残る大会となった。
開会式の挨拶で感極まって言葉を詰まらせたエジソン会長。この大会運営の苦労は相当なものだっただけに無事に開催までこぎつけたのは感無量だったことだろう。
スタッフは会場内の簡易宿泊施設で雑魚寝。いいトシこいたおじさんたちがみんな一緒に布団で寝るのはなかなかシンドい。
黒帯決勝戦は入場演出があり、スポットライト&スモークの中、入場曲ありでプロマッチのような雰囲気で素晴らしかった。
今大会のトピックとして髙田延彦さんの試合デビューがあり、これは一般メディアでも取り上げられるほどの注目度だった。試合は一本勝ちで快勝してこの笑顔。
さらに4日間・全12マットをYouTubeライブで無料ライブ配信するというのも日本では過去に例がないことで、途中に配信トラブルがあったものの、これだけの試合が無料で見れるというのは大盤振る舞いといっていいだろう。
メディアチームもオフィシャルのカメラマン×6、ビデオカメラマン×2、さらにドローン撮影にSNS専門のメディアチームが別班で動き、ライブストリーミングチームも加わるという気合いの入りようで、これも世界大会ならではの規模感があった。
また大会前からエジソン会長が盛んに口にしていた「レンタル費用500万の巨大LED」も実際には多少のディスカウントがあったとはいえ、数百万円かかっているのはホントの話で、会場の両側と表彰台にも設置され、大会の豪華さを大幅にグレードアップすることに成功。
LEDでは試合中は試合の様子が流れ、セレモニーや表彰式ではバナー代わりになり、ときには違反駐車の注意喚起で違反している車のカーナンバーが晒されるという万能ぶりで大いに役立っていた。
とはいえ、そこに500万円はなかなかの経費だとは思ったが、これも世界大会ならではのこととして大会出場者や観客の記憶に残るトピックとなったことだろう。
エジソン会長がさんざんアピールしていたレンタル費用500万円という巨大LED。若干の割引があったが、それでも巨額の経費が掛かっている。
LEDは試合映像以外にも駐車違反の注意喚起にも利用されていた。違反駐車のカーナンバーが映し出されたら車の持ち主はたまったものではないだろう。違反駐車、ダメ絶対!
今年からSJJIFのアソシエーション入りしたグアムのマリアナスオープン主催者のスティーブ・シミズも大会を視察。来週はグアムで自身が大会主催者となる。
4日間毎日12時間超えの撮影で疲労困憊。スリッパで歩き回ってたせいで、ふくらはぎがパンパンになってしまった。次回はスニーカー持参が必須だ。
こんな感じで思いついたことをつらつらと書き連ねてきたが、兎にも角にも日本、いやアジアでも最大規模となったSJJIFワールドは歴史に残る大会となったことは間違いなく、これをやり切ったASJJF会長のエジソン・カゴハラは賞賛に値する仕事ぶりだった。
大会のクロージングセレモニーでは主要チームの代表者らがエジソンを担いで表彰台に乗せ、SJJIF会長のジョアオ・シウバが花束を渡して労を労った。
前述した通りにアジア最大の大会となった今大会はSJJIFとしても過去最大規模の大会となったし、細かいトラブルは多々あったものの、終わりよければすべてよし。
早くも次回のSJJIFワールドはどこで開催されるのか?!との問い合わせを多く頂いているが、まだ開催地は選考中とのこと。
チラッと聞いた話では欧州方面での開催になるのでは?とも言われていたが、正式な決定があり次第、お知らせしたいと思う。
さて、ASJJFは大仕事だったSJJIFワールドが終わって一息つく間もなく、今週末は群馬で大会があり、その翌週はASJJFが開催協力しているグアムでマリアナスオープンがある。
毎週のようにビッグマッチが続いていくが、それだけ世界の柔術シーンが活況なこと証でもあり、喜ばしいことだ。
今週も翌週もメディアディレクターとして大会に馳せ参じるので、それらの大会のあれこれはまた記していきたいと思う。
大成功に終わったSJJIFワールド。4日間に渡る大会運営お疲れ様でした!